栞 / Shizuku Yoi(Official Audio)
栞 — First Albumの、最後に置いた曲です。
栞 — First Album:https://www.youtube.com/watch?v=B6iC2M7Fjbc
配信リンク:https://bit.ly/3Z1WJnW
特別じゃない今日、強く思い出すほどでもない感情。
それでも消えない感覚を、無理に言葉にせず、評価もせず、
ただ「ここまで」とそっと挟んでおく。
この歌は、進むことと止まることの間、
始まりでも終わりでもない意識の静かな真ん中に居続けることを肯定できたらいいなと思い作りました。
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2件のコメント
Lyricは概要欄に。
✍短編小説(栞)
午後は、理由もなく白かった。
まぶしいわけでも、曇っているわけでもない。
ただ、世界の縁だけがそっと溶けて、一枚の紙の上に置かれたみたいに、すべてが静かだった。
窓際の席で、私は本を伏せていた。
読むのをやめた、という言い方は少し違う。途中に、そのまま置いてきた。
ページの上に落ちた影が、ゆっくりと形を変えていくのを眺めながら、時間だけが先に呼吸を続けているのを感じていた。
私は、まだ追いついていない。
特別じゃない一日だった。
何かが決定的に変わったわけでも、失われたわけでもない。
それでも、今日という小さな粒は、確かに手のひらに残っている。
強く握れば消えてしまいそうで、かといって、何もなかったことにはできなかった。
夕方になると、コンビニの灯りが現実を少しだけ薄めた。
余分に買ったものも、選ばなかった言葉も、沈黙のまま通り過ぎた気持ちも、どれも私を責めなかった。
言葉にしなかった選択が、今日は正しかったような気がする。
沈黙が、間違いにならない夜が、ちゃんと用意されていた。
だから私は、そこで栞を挟んだ。
終わりでも、始まりでもない場所に。今日はここまで、と小さく印をつける。
それは離れるためじゃなくて、戻ってこられる場所を、そっと光で示すためだった。
灯りを消して、目を閉じる。
ページは静かに眠って、また、続きを待っている。
今朝の気持ちにピッタリ。
そうか、進まなくても栞を挟むだけでも良いのか。
素敵な曲でした✨️