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映画『宝島 HERO’S ISLAND』のレヴューです。

「事実を知識として伝えるのではなく、心情として内面化させようとするアプローチ」

狂ったように泣き叫ぶ広瀬すずの悲痛、両舷の火のように広がる暴動の高揚、弱者の悲鳴と忍従が対峙する窪田正孝と妻夫木聡の対話の痛切、守られた小さな命が他者の命を救おうと飛翔する瞬間の祈り、不意打ちに観客の心を作品の世界に引きづり込んで、その痛みや躍動や辛さや喜びを共有させてしまおうとする力。そこに、この映画の真価があると私は思います。

公開初日の舞台挨拶があった新宿バルト9で鑑賞。3時間半という長時間の作品とは知らず、タイトルバックが出るまでの冒頭シーンの長さにもやや戸惑いました。しかし、私が受け取ったこの映画の真骨頂は、沖縄の歴史と現実を、当事者と切り離されたところから客観的に知るのではなく、当事者の心情をその世界に入り込んで、リアルに感じて内面化することで当事者と繋がることを目指した点にあると思います。

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