風雲児信長   1954年製作  マキノ正博監督    出演者 片岡千恵蔵 高木永二 宮城千賀子 河部五郎 志村喬 瀬川路三郎 市川正二郎 上田吉二郎 宗春太郎

風雲児信長 1954年製作
マキノ正博監督
出演者 片岡千恵蔵 高木永二 宮城千賀子 河部五郎 志村喬 瀬川路三郎 市川正二郎 上田吉二郎 宗春太郎

1940年製作「織田信長」の改題短縮再公開版

映画の初めの題が、 風雲児信長  最後は 織田信長 完   
改題短縮再公開版の『風雲児信長』

フィルムがボロボロで何を言っているのかわからない部分が多いが、見ていれば大体わかるし、肝心な部分はちゃんと聞こえる。
信長の若き日の話で、竹千代(のちの徳川家康)との疑似親子っぽい演出が核になっている。当然本能寺など出てこない。
史実では信長と竹千代は9歳差なので本来なら親子になどなりようがない。信長役の千恵蔵が歳を取りすぎていて(当時30代後半)、竹千代が子役なので開き直ってそういう設定にしたのだろう。逆に信長の教育係の爺は志村喬で、実は千恵蔵とほぼ同世代。
お祭りの場面や婚礼の場面がミュージカルっぽい盛り上げがあって、戦時中に自由に映画が撮れない鬱憤を晴らしているような感じがある。
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これは「風雲児信長」、でも1940年公開の映画は「織田信長」
何でタイトルに違いがあるの?何が違うの?って調べたところ(大体の予想はつくけど)
オリジナルの公開当時は「織田信長」で、1954年に再公開したのが「風雲児信長」、さらには104分から90分に短縮されてるみたい
昔の映画によくある短縮版しか残ってないパターンだと思われる。

【あらすじ】
信長(片岡千恵蔵)の若き日の物語
信長のふるまいが奇抜すぎて平手のじい(志村喬)は気苦労の絶えない日々、当然周囲の評判も最悪な状況
そんな時美濃から濃姫(宮城千賀子)が嫁入り、これで少しは落ち着くかと思いきや父が死に当主となっても相変わらずのうつけ者
そんな信長を諌めるためじいは腹を斬ってしまう、、、

【感想】
ストーリー自体はお馴染みの流れなので特に面白いとかもなく語ることもないです
出演者について、まず思うのが  片岡千恵蔵が若い!スマート!顔が細い!
でも、、、それでも、、、調べてみると当時既に37歳なんですねー、よく言えば貫禄があると言えなくもないけど、、、そりゃおっさんだから貫禄はありますよね、若き日の信長って感じではないw
やっぱり織田信長と言えば物語の年代的にも中村錦之助が一番ハマってるかなー
あの野性味、キレッキレのイメージが強いです
まあ中村錦之助の37歳の時と比べたら片岡千恵蔵のほうが若々しくてスリムだけどね
20代の片岡千恵蔵が拝める日は来るのでしょうか、、、
濃姫役の宮城千賀子もなかなか印象的
名前だけはなくとなく知ってたけど認識して見たのは初めて
なんか、すっごい素朴な感じ?今で言う佐藤栞里みたいな?美人て感じじゃないんだけどなんか魅力がある感じ
調べてみたら同年「宮本武蔵」のお通役で18歳でデビューなんだとか
それを知ると確かにお通っぽいイメージかも
ただ、、、終盤いきなり眉なしお歯黒姿で登場するシーンはほとんどホラーww
あと思ったのは全体的に台詞が聞き取りづらい、昔の映画だから?保存状態の問題?録音技術の問題?それもあると思うんだけど、、、戦前の映画って戦前の日本人って何か違う日本語喋ってるように感じる、台詞回しの速さだったりアクセントだったり、とにかく何言ってるか聞き取りづらい!そんなことを改めて感じた映画
最後に、この映画、信長の若い頃と言えば必ず出てくるワード「うつけ」が出てきません(聞き取れてないだけだったらゴメンナサイw)、戦前は信長イコールうつけ者ってイメージはなかったのかなぁ?
宝塚退団から間もない宮城千賀子が濃姫で、あまり映画慣れしていないのを逆手に取って、何を考えているのかよくわからないマムシの娘に仕立て上げていたのがよかった。
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片岡千恵蔵の視線が最大の魅力。
葬式で千恵蔵が参上するくだりの力強さには唸った。
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THE基準な一本。
天下統一を志すところまでで物語が終わるのでその先もみたいと思ってしまうが、ここで見るべきは心的成長。じいと竹千代と信長の三人の関係性が丁寧かつ豪快に描かれている所が見所!現代の時代劇とは異なる荘厳さが漂う作品

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