STARTO不在の紅白で誰が数字を持つ?有吉に託された“穴埋めミッション”
第76回NHK紅白歌合戦の司会発表で、綾瀬はるか、有吉弘行、今田美桜、鈴木奈穂子アナという顔ぶれが出そろった 注目はやはり有吉の3年連続という決定で、なぜ今年もという疑問が噴出している メディアの一部は「またかよ」と報じ、視聴者のざわめきも小さくない 一方で綾瀬は6年ぶり4度目、今年は大河『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で語りを担当し、NHK貢献度は十分だ 今田も朝ドラ『あんぱん』ヒロインを9月まで務め、初司会としての説得力はある では有吉はどうかという点が今回の焦点だ NHKのレギュラーは『有吉のお金発見 突撃! カネオくん』のみで、そこを物足りなく見る向きがある 『べらぼう』には8月に服部半蔵役で出演したが、主要キャストではなく話題作りの位置づけにとどまったという声もある さらに『カネオくん』は4月の『ブラタモリ』復活で土曜20時台から日曜18時台へ移動した 結果として視聴率は4〜5%にとどまり、強い数字とは言いにくい ではなぜNHKは3人を司会に据えたのか 実施本部長は「お茶の間がまだあるとすれば大みそかの夜」と語り、紅白は“つなぐ、つながる”存在だと位置づけた 綾瀬、有吉、今田は今の日本のお茶の間で最も愛されている3人という評価が前提になっている ただし有吉に関しては、そこまでかと首をひねる意見も残る 紅白で毒舌は無理という報道もあるが、それは少し酷だ 生放送の紅白は秒単位の進行が求められ、『行く年来る年』にピタリとつなぐことが最優先となる 司会者のセリフは台本でガチガチに固められ、アドリブの余地はごく小さい アドリブが売りのみのもんたでさえ05年の司会はほぼ台本通りだった それでも自分の言葉に聞かせたのは語尾の工夫などテクニックの賜物だ 司会としてのキャリアが浅い有吉に毒舌を求めるのはミスマッチという指摘は筋が通る では反発の正体はどこにあるのか 有吉が司会を務めるようになって視聴率が落ちたというデータが議論を呼ぶ 初司会の23年は前半29・0%、後半31・9%で史上最低を記録した 昨年は前半29・0%と同じく史上最低、後半32・7%で微増にとどまりブービーだった 有吉の前任で3年連続司会の大泉洋は20年に前半34・2%、後半40・3%を記録している この対比が「なぜまた有吉」に拍車をかける ただし番組の数字を司会者個人に帰すのは短絡的だ 有吉は民放で数多くの冠番組を抱えるが、合格点と言えるのは『有吉ゼミ』と『マツコ&有吉 かりそめ天国』あたりに限られるとの見方がある そこでも水卜麻美アナやマツコ・デラックスの“数字”が寄与しているという分析が並ぶ さらに今年はNHKの放送100年を締めくくる節目でもあり、保守的な選択になるという予想もあった では彼以外の選択肢はなかったのかという問いが浮かぶ 一部には今年は一択、横浜流星という声が強かった 『べらぼう』で主役、『国宝』では吉沢亮と並ぶメインキャストとして存在感は抜群だ 司会経験はなくとも鈴木アナが隣にいれば成立するという楽観論もあった 加山雄三が1986年に白組キャプテンを務めた時の“仮面ライダー”言い間違いのように、ハプニングも話題になるという読みもある 吉沢亮クラスが司会に立てば視聴率40%復帰もあり得たという期待も広がった しかし低視聴率を有吉だけに負わせるのは酷だ かつての紅白はジャニーズ事務所、現STARTO ENTERTAINMENTの出演が多数を占めた時期が長い 80年に田原俊彦が初出場して以降、複数の“ジャニタレ”が毎年のように並んだ 06年からは4年連続で中居正広が司会、10年からは5年連続で嵐の5人が司会という黄金期が続いた 大泉に代わるまで14年連続で“ジャニタレ”が司会を務めたという事実は重い 15年には7組ものジャニタレが出場し、後半40%超が当たり前の空気さえあった ところが23年、ジャニー喜多川氏の性加害問題が表面化し、流れが一変する NHKはこの年、ジャニーズのタレントを紅白に出場させないと発表した 有吉が初めて司会を務めた年であり、昨年も出場はなかった 制作サイドとしてはSnow ManやSixTONESにのどから手が出るほど出てほしいのが本音だ しかし色よい返事はもらえていないという話が伝わる 綾瀬とSixTONESのジェシーに交際報道があったため共演が難しいとの声もあり、調整は一筋縄ではいかない ここで有吉の役割が見えてくる NHKとしては来年5月のコンサートをもって活動を終了する嵐に紅白の最後を飾ってほしいという願望があるだろう 嵐が出れば視聴率40%も夢ではないという期待は現実的だ 有吉は『櫻井・有吉 THE夜会』で櫻井翔と10年以上タッグを組んできた 長年の共演で築いた信頼関係は、交渉の扉を開く鍵になり得る 櫻井を介して嵐の出場を口説く、そのミッションを担える人物として有吉が評価されたなら理屈は通る つまり“穴埋めミッション”の本丸は視聴率の穴ではなく、STARTO不在の象徴となった空洞をどう埋めるかだ “つなぐ、つながる”という今年のメッセージを実体化するには、世代と価値観を横断する象徴が必要となる かつて紅白をけん引した存在を再びお茶の間に招く交渉力こそ、今の司会者に求められた資質かもしれない 番組進行の確実性という軸でいえば、有吉は台本遵守を嫌がらず現場対応力も高い 毒舌を封じるのではなく、毒を使わない設計の舞台で強みを出せるタイプだ 綾瀬の安定感と今田のフレッシュさ、鈴木アナの盤石な技術がそこに重なる 視聴率の数字だけを切り取れば悲観的な材料は並ぶ だが視聴習慣の分散、配信同時視聴の拡大、家族の同席率の低下など構造的逆風は司会者の手の届かない領域だ だからこそ“何を起こすか”ではなく“誰を呼べるか”が勝負になる 仮に嵐の一夜限りの登場が実現すれば、それは番組の存在意義を立て直す明確な答えになる もちろん交渉は水物で、確約のない期待は危うい Snow ManやSixTONESが戻れば、若年層の同時視聴を押し上げる要素にもなる だが現実的には、今はまだ“空白をどう埋めるか”の模索が続く段階だ 有吉の3年連続は惰性ではなく、交渉と統率の継続性を狙った布陣と読むべきだろう 数字を持つのは司会者ではなく、呼び込まれる“出来事”であるという発想の転換だ 進行を乱さない、台本から逸れない、そのうえで人を口説く 紅白という巨大な生放送に求められるのは、派手な言葉よりも確実な橋渡しだ お茶の間に残る最後の国民行事を名乗るなら、年越しの1時間に何を残せるかが試される 綾瀬の物語力、今田の旬、鈴木アナの技量、そこに有吉の交渉力が重なったとき、初めて40%の扉が視界に入る “毒舌封印”という見出しに引きずられず、彼が担う裏ミッションの成否に注目したい 台本通りの言葉の向こうで、誰をどこまで呼び戻せるかが全てだ そして発表の瞬間、数字は後からついてくる STARTO不在の2年を経て、紅白は“つなぐ、つながる”を本当に取り戻せるのか 鍵を握るのが有吉だとしたら、3年連続の意味は一気に立ち上がる 今年の大みそか、視聴者が求めるのは毒ではなく再会だ 番組がその再会を実現した瞬間、疑問は喝采に変わる だからこそ今、司会の人選は“数字”より“縁”で読み解くべきなのだ 動画をご覧いただきありがとうございます 最新の動画や関連トピックの情報をご覧いただくには、チャンネル登録をお願いいたします
STARTO不在の紅白で誰が数字を持つ?有吉に託された“穴埋めミッション”
第76回NHK紅白歌合戦の司会は綾瀬はるか、有吉弘行、今田美桜、鈴木奈穂子アナに決定。中でも3年連続の有吉起用に賛否が噴出。生放送は台本進行が厳格で“毒舌封印”も必然、NHKは「お茶の間をつなぐ3人」と位置づけている。
視聴率は23年が前半29.0%後半31.9%、昨年も前半29.0%後半32.7%と低迷し、前任の大泉洋が20年後半40.3%だった対比が議論を加速。背景にはSTARTO不在で往年の“ジャニーズ天国”の集客力が失われた構造変化がある。
一方で有吉は『櫻井・有吉 THE夜会』で築いた櫻井翔との信頼を武器に、嵐の一夜限り復帰やSnow Man、SixTONESの出演交渉を担う“穴埋めミッション”の要とも目される。実現すれば40%台回復も現実味、今年の鍵は“誰を呼べるか”。
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