「二度と会えぬがこれだけはしかと申しつけておく。余の後を追うことは許さぬ」と阿国に言い残し、忠長は切腹の命を持参した者のもとに向かう【柳生一族の陰謀】西郷輝彦 大原麗子 原田芳雄 深作欣二監督
負けた我らにも言い分があるのと同様、勝った者たちにも我らには解らん理があるのであろう。この世の中のことを、何が善で何が悪か、いったい誰が決められよう。
阿国に「二度と会えぬがこれだけはしかと申しつけておく。余の後を追うことは許さぬ」と言い、忠長は切腹の命を持参した者のもとに向かう。
キャスティングは当初、出雲阿国役を古手川祐子にオファーしていた。古手川から相手役に三浦友和を指名されて三浦と交渉するが、所属する東宝の了承を得られず、話はまとまらなかった。
物語は徳川二代将軍秀忠の死後、次期将軍の座をめぐり、幕府内部、柳生一族、浪人、朝廷など様々な人間の策謀が交錯するという大型時代劇。
本編が時代劇初演出となる深作欣二監督は、跡目争いを骨子に据え、ある大きな流れの渦に飲みこまれていく人々の姿を、「仁義なき戦い」と同様、群集抗争劇として捉えている。
映画・演劇・テレビ界の豪華スター陣を結集し、東映が威信を賭けて時代劇復興を目指して12年ぶりに製作した巨篇。
徳川幕府で発生した兄弟による三代将軍位争奪戦を基に、実在した歴史上の人物と史実をフィクションで織り交ぜ、権力に生きる柳生一族の存続を賭けた壮大なドラマ。
興行収入30億円を上げ大ヒットした。
公開翌年に開催された第2回日本アカデミー賞では、萬屋錦之介が優秀主演男優賞、千葉真一が優秀助演男優賞、野上龍雄・松田寛夫・深作欣二が優秀脚本賞、美術監督の井川徳道が優秀技術賞を受賞した。
上映時間:130分 / 製作:1978年(日本) / 配給:東映=東映京都
【キャスト】
柳生十兵衛三厳:千葉真一
柳生但馬守宗矩:萬屋錦之介
小笠原玄信斎:丹波哲郎
土井大炊頭利勝:芦田伸介
鳥丸少将文麿:成田三樹夫
駿河大納言忠長:西郷輝彦
出雲の阿国:大原麗子
柳生茜:志穂美悦子
名護屋山三郎:原田芳雄
松平伊豆守信綱:高橋悦史
徳川家光:松方弘樹
九条関白道房:金子信雄
ハヤテ:真田広之
根来左源太:室田日出男
別木庄左衛門:夏八木勲
片禿:小林稔侍
崇源院於江与:山田五十鈴
尾張大納言義直:三船敏郎